悩みごと、苦しみ、悲しみをうちあけたとき、「そんな悩みなんて小さなことだ。世の中にはもっと大きなことで悩んでいるひとがいるんだよ」といったような論調で慰さめられる場合があります。これって本当に慰めになっているのでしょうか。悩む苦しさに大小ってあるのでしょうか。
小さなことで悩んでいたんだ、というのは本人が気づくことで、他人が指摘することではない
自分はこういうことに悩んでいるとか、こんなことに苦しんでいる、というような悩みを相談したときに、「そんな小さなことで悩むなよ。世の中には、こんな人やあんな人もいるんだ。それと比べれば、そんな悩みなんて小さなことだよ」というように慰められることがあります。
相手に悪意はなく、むしろ慰めようという気遣いなのはありがたいことなのですが、言われる側に立ってみるとあまりいい気はしません。悩みごとは本人にとってはとても苦しいことであり、大きいも小さいもありません。むしろ自分が苦しんでいることを、「ちっぽけなことだ」と言われてしまうと、自分自身を否定されたような気がしてしまいます。また、心を開いて打ち明けた気持ちを、受け取ってくれなかったとも感じます
悩む苦しさに、大きいも小さいもない
悩みごとは人それぞれ違えども、その苦しさに大小はないのだと思います。どんなことで悩んでいるにせよ、悩んでいるときの、あの胸の痛み、苦しさはみんなが共通して感じているもの。だからこそ、悩んでいる事がらや性質に目を向けるのではなく、その苦しさに目を向け、共感することのほうが大切です。
まとめ
「なーんだ、こんな小さなことで悩んでいたのか」ということに気づくことは、悩みを断ち切る上で大切なことでもあります。でも、それは自分で気がつくから意味のあることであって、周りの人が言うことではないと思います。
自分が誰かを慰める側に立った時、ついつい使ってしまいそうな台詞です。自戒の意味もこめて、気を付けたいと思います。
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