このたび、初めてのビール作りを体験してきました。作り方は机上では知っていましたが、やはり実際に体験するのは違いますね。モルトの香りが立ち込める工房の中で、世界にひとつだけのオリジナルビールを作ってきました。
今回訪れたのは、フクロウのマークでお馴染みの常陸野ネストビールを作っている、木内酒造の手作りビール工房です。
品川からJR常磐線の特急ひたちに乗り、茨城県の水戸まで約1時間15分。東京駅や上野駅からも乗車できます。
水戸から水郡線に乗り換え、20分ほど行ったところにある、常陸鴻巣駅で下車し、徒歩で木内酒造に向かいます。
工場のような外観なのかと思いきや、とても趣きのある日本家屋です。お馴染みのフクロウのマークがお出迎えです。
手作りビール工房の中に入ると、ズラッと釜が並んでいます。工房の中は麦の香りが立ち込めています。
はじめはビールのレシピ作りから始めます。ベースとなるビアスタイルのビールを試飲しながら、どういうビールを作るかを決めていきます。
まずはベースとなるビアスタイルとアルコール度数を5〜8%の間で決めます。ホワイトエール、ペールエール、アンバーエール、スタウトの中から選びます。(なお、あくまでベースとなるスタイルなので、アルコール度数8%はペールエールなのか?という話はここでは脇に置いておきます)
ちなみに、「アルコール度4%のセッションIPAは作れますか?」と聞いたら、作れるとのことだったので、結構融通は利きそうです。そして次に色をSRMという単位できめます。
今回は、ホワイトエールとアンバーエールの2種類を作ることにしました。
続いては、使うホップの種類と、IBUを決めます。IBUって何?という方は、以下の記事を読んでみて下さい。簡単に言うと、ビールに含まれる苦味成分の量です。
ビールの”IBU”ってなに?〜ビールの苦味成分量を示す単位〜[ビールのあれこれ No.3] | kdsk.jp
ホップはこの中から香りを比べて選びます。これは、ホップを圧縮してペレットにしたものです。
ホワイトエールには、チヌークとアマリロというホップを選び、アンバーエールにはチヌークとカスケードというホップを選びました。
さて、ここからいよいよ作業に入ります。先ほどの要望をもとに、担当の方がビールのレシピを作ってきてくれます。それに従って、まずは麦芽を計量します。
よく混ざったら、ここから温度を上げ、酵素が活動しやすい67℃まで上げていきます。麦芽に含まれるアミラーゼという酵素によって、麦芽に含まれるデンプンを糖に分解する、糖化という工程です。
糖化が終わるまで、しばしの待ち時間。この間は、ビールを飲んで過ごします。
糖化が終わったら、麦汁を取り出します。ここからはまた後半の記事に続きます。